ゆずおじさんの小話。

ほんわりなごむ小話集...

自販機の話。

自販機といえば...

 

冬の職場に着くまで車で50分。よく、行きに立ち寄る自販機があります。

いつも僕はそこでヨーグルト的な飲み物を毎度買うのが日課でした。

 

ある日いつものように、自販機に向うと、何やらおんぼろい2tトラックと、怪しいオッサンが...

 

自販機の前でぶつぶつ言っている。...気がする。

おつりの出口を、手であせくったり、いろんなジュースのボタンを押しまくっている。

 

なんか、やべぇ奴がいるな...

 

あまり近づきたくないなと思い、その日は行きの、日課は、あきらめました。

 

夜勤を終え、次の日。

 

さて、今日は昨日買えなかったヨーグルト的な物を飲んで帰るか!

だいたい、俺は常連だぞ!

 

帰りの道でその自販機に寄るのは、まれでしたが、前日飲みそこなった分を飲んでやろうと思っていました。

 

自販機に車で立ち寄ると、今日は誰もいません。

よしよし、と思い200円を投入。

 

そして、いざ、そのヨーグルト的な物を押すと、あれ?なぜかジュースが出てこない。

 

お金を確認する。入っている。

 

ボタンを押す。ジュースが出ない。

 

よく見ると10円かなにかが、釣銭切れマークがついています。

 

なんだよ...買えないのか??

 

そう思い、おつりレバーを捻るも、今度はお金が戻ってこない。

 

なんじゃ!おい!釣銭切れって、俺の今入れた分は、そこにたしかに在るはずだろ!!

 

「なんなんこれ!?」「ん?え?」「なに?」

 

他のジュースのボタンを押してみる。出てこない!

おつりレバーを捻る。出てこない。

おつりの出口をあせくる。お金、ない。

ぶつぶつ言う。ボタンを押す。ボタンを押す。おつりの出口をあせくる。お金、ない。

 

気づくと、完全に、自分が怪しいおっさんになっていた。

 

輪廻転生とはこのとこか...!!

 

と、思い知った日でした。(うん、輪廻転生ではない)